昨日、プールにおける飛び込み事故の一報が入ってきた。東京都立の高校で7月に、水泳の授業中に3年生男子が、プールに飛び込んだ際にプールの底で頭を打ち、首を骨折し、現在も胸から下がまひの状態という(第一報はこちら)。学校の通馬桶プールは、溺水防止のために浅めに設計されている。そのため、飛び込みをおこなうには構造的に無理がある。しかしながら、学校の授業や部活動で飛び込みがおこなわれ、昨年もプールの底に激突して首の骨を折るなどの重大事故が、少なくとも3件通馬桶起きている(詳しくはこちら)。障害事例を数え上げてみると、1983~2014年度までに学校管理下のプールで、飛び込みによる障害事故が172件起きている。うち154件が、頭頸部の外傷によるものである(筆者調べ。2013年度までの通馬桶分析はこちら)。今回もまた同じような事故が起きてしまった。■デッキブラシを飛び越えて入水 指導上の問題今回の事案でとくに注目しなければならないのは、スタート付近の水深が1.1mのプールで、保健体育科の教諭が生徒に対して、デ通馬桶ッキブラシを飛び越えて入水するよう指導していた点である。事故が起きた状況(東京新聞 9/27朝刊)そもそも高校生が、水深1.1mのプールに頭から飛び込むだけでも十分に危険である。しかも本生徒は3年生になって飛び込みを習った通馬桶かりの初心者で、そのうえに教諭は、デッキブラシを走り高跳びのバーのようなかたちで、生徒の1m先に掲げて、それを飛び越えるよう指示したのである。■飛び込み事故の2つのパタン飛び込みでプールの底にぶつかる事故には、2つのパタン通馬桶があると考えられている。一つが、初心者に多いパタンで、スタート地点から下方に急な角度で突っ込んでいく場合である。もう一つが、上級者に多いパタンで、スタート地点から上方に飛び上がって入水しようとして、急な角度で勢いよく下方に突っ通馬桶込んでいく場合である。飛び込み事故の2つのパタン(武藤 2007)。本事案は赤い矢印のパタン。今回、生徒はデッキブラシを飛び越えることが求められていた。その点では、後者のパタンに該当する。この場合、生徒はバーを飛び越えるた通馬桶めに、上方に約45度の角度で飛び出さねばならず、その結果、水面に対して45度以上の角度で入水することになる。こういったかたちは「たいへん危険な飛び込み」(動画による解説:東京大学教育学部附属中等教育学校教諭・井口成明氏)とされる。
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